2009年5月17日日曜日

サイバーエージェントという企業の危機意識

広告屋という連中の仕事が、今も昔も普遍のものなんだということを、この出来事はまた我々に教えてくれた。

[サイバーエージェント - Wikipedia]
問題 [編集]

2009年5月13日、結婚願望ある女性を対象とした男性情報の共有モバイルサイト「男の子牧場」を開始するが、それは人権と個人情報保護を侵害するものであった。以下にその問題点を述べる。

1. 「男の子牧場」という名称について、牧場は家畜を肥育する事業所を指す呼称であり、男性の尊厳を侮辱する性差別表現であること。
2. 同社の説明には「男性プロフィールの登録は、男性本人の同意が必要となります」との表示があるが、同サイトにアップロードされた内容・画像・個人情報が当該本人の同意を得られたものか確認できず、人権侵害を助長する恐れがあること。
3. 本人の承諾無い写真撮影は各都道府県の迷惑防止条例や肖像権の侵害に抵触する恐れがあり、合法的に撮影された画像であるか確認できないこと。
4. 違法な画像・個人情報の暴露であっても一旦アップロードされてしまえばデジタルコピーは容易であり、削除しても際限なくコピーが氾濫するのを防止する術がないこと。
5. 男性が自身のデータの開示を求めた際に、それが開示されるルートが確立していないこと。

上場企業でありながらこのようなサイトの企画を許可し運営する同社に対し、2009年5月15日現在批判が殺到、同社社員のブログはいわゆる”炎上”状態に陥っている[2]。

同サイトについて、女性学の専門家である小川真知子は、「名称やサイトのつくりはいかにもお遊び的なのに、実在する男性の顔写真や個人情報が公開され、人格まで勝手に判定されている。そのギャップは理解に苦しみます。本気で婚活する女性もバカにしたサービスです」とコメントしている。田嶋陽子元参議院議員も、男性によるサイバーエージェント社への批判は当然であるとして、同社の「一刻も早い対応」を求めている[3]。

脚注 [編集]
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1. ^ ITmedia News 男性の情報を共有する「男の子牧場」、婚活女性向けに 2009年5月14日
2. ^ ITmedia News 「男の子牧場」炎上、「牧場メーカー」「女の子牧場」などパロディサイト乱立 2009年5月15日
3. ^ ZAKZAK - 男性を家畜扱い「男の子牧場」開始2日で存亡の危機 2009/05/16



[男の子牧場のお問い合わせに関して|サイバーエージェントではたらく広報担当のブログ]
昨日、アップいたしました、新サービス「男の子牧場」の記事内容に関しまして、お問い合わせおよび貴重なご意見ありがとうございます。

「男の子牧場」という名称は、昨今話題になっている「草食男子」というキーワードから連想し、女性がイメージしやすいようにという意図でつけられました。

社内の男性社員へのリサーチを経て、問題ないという判断の下開始いたしましたが、皆様から頂いたご意見を運営事業部にも報告し、今後のネーミング変更も視野にいれ、検討したいと思います。


また、男性プロフィールの登録については、承諾なき登録を利用規約で禁止しており、明らかに承諾を得ていないと判断できる写真や誹謗中傷等のコメントなどについてはサイト内監視を行い削除対応を行ってまいります。


今後も、大勢の方に楽しんでいただけるサービスづくりに注力してまいりますので、どうぞ宜しくお願いいたします。


本気で女性の婚活に役立てるのであれば、(書き込まれる男性の情報がなるべく正確になるように)もっと詰める必要があっただろうし、さりとて、あくまで女性客の誘導、また同時に(こういうサービスをさくっと始めてしまえる位)風通しがいい会社なんですよアピール、として済ませるには、ネタとしてリアル過ぎた。
(男性を中心とした批判が起こることを)織り込み済みでやってるんだろう。
個人の集合体としての企業の活動を、こういう風に認識しなければならないのは、とても悲しいことだ。

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