2009年5月10日日曜日

ゲームと(性)暴力

[日本製「性暴力ゲーム」欧米で販売中止、人権団体が抗議活動 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)]

この件について抗議を行っている団体というのは、以下のサイトによれば、

[ポルノ・買春問題研究会 - 国際人権団体「イクオリティ・ナウ」の本部を表敬訪問]
イクオリティ・ナウは、10年前に結成された国際人権組織で、世界各地で女性に対する性暴力、DV、人身売買、性器切除、セクシュアル・ハラスメント、ポルノグラフィ、性差別、参政権、リプロダクティブ・ライツなどの問題に取り組み、女性の人権、性的平等の実現のために、手紙による請願、ファックス・キャンペーン、ビデオによる証言、メディアの活用、インターネットなどを駆使して活動しています。最近では、9・11事件1周年に際して、アメリカ政府によるイラク攻撃の計画に反対し、暴力の連鎖を断ち、和平と建設の過程に女性を引き入れるよう訴えるアピールを出しています。


ということらしい。
こういう人たちは、(そもそも日本語で言っても通じないということもあるだろうが、)賛同する人以外のほとんどの声を無視する可能性が高いので、こんなところで何を書こうが無意味かもしれないが、

メインは女性に対する不当な扱いに抗議する団体のようだけれど、イラク攻撃について暴力の連鎖を断つだのと大変立派なことをおっしゃっているような団体であれば、これが、もし日本のエロゲーだけをターゲットにしているのなら、それは明らかな視野狭窄であり、場合によっては人種差別とも言える。どう贔屓目に考えても人類にとって有害にもかかわらず、世界的に非常に売り上げが多いゲームソフトを作り続けているのは、アメリカ合衆国やイギリスの企業である。

そもそも日本市場向けゲームであって海外ではAmazonくらいしか扱わないようなロリコンエロゲーよりも、非常に高度なコンピュータ演算技術によって流血をはじめとする豊富な残酷表現を伴って人々に銃器やナイフ類での戦闘の楽しさや爽快感や復讐の正当性などを表現・提供しているUnrealだのHALOだのPOSTALだのGTAだのCALL OF DUTYだのAmerica's Armyだのを先に問題にしろよ、っていうか、それぞれのお国では、当然してるんだとは思いたいですが。

追記。
[セキュリティホール memo]
より、2009/05/12の辺りから引用。
どうやら、こういう順序みたい。
1. UK の国会議員 Keith Vaz 氏は、もともとゲームの表現制限に熱心な人。 Keith Vaz - Campaigns - Computer game violence (wikipedia)。反レイプゲームについても、「レイプレイ」があったからはじめたわけではないみたい。
2. 日本国内でのみ販売されているはずの、イリュージョンのエロゲ「レイプレイ」が、なぜか amazon.com (のマーケットプレイス) で販売されていた。これを Keith Vaz 氏が取りあげて話題に。 これを受けて amazon.com は「レイプレイ」を削除。 これが 2009.02 の頃の話。
3. フェミニスト団体イクオリティ・ナウがこれに乗っかって (?)、イリュージョンおよびアマゾン・ジャパンに対する抗議活動を 2009.05 に開始。
4. 国内マスゴミ各社もおおさわぎ。
5. イリュージョンとアマゾン・ジャパンが「レイプレイ」を撤去。

イギリスですか。あの偉大なゲーム『Grand Theft Auto』シリーズを育んだ、大変素晴らしい国と聞き及んでおります。
まあ、それはともかく、ある時期PC-98x1シリーズのことがとにかく嫌いで仕方がなかった自分にとって、エロゲー(というよりは18禁ゲーム)というのは嘲笑と侮蔑の対象であり続けているのであって、今でも、エロゲーで『泣ける』だの『音楽が素晴らしい』だのって連中には、正直ついていけないわけですが、下記の主張にはちょっと感心した。
[レイプレイ事件について]

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