2008年6月28日土曜日

iPhoneの本質

Appleは単に、現在のハードウェアリソースで、Apple版の『i-mode』を立ち上げただけだ。少なくとも現時点では、それ以上でもそれ以下でもない。

[iPhone / iPod touchにiTunesリモコンアプリ、App Store受付開始]

詰まる所、日本でドコモが始めた『オラに元気を分けてくれ!!』商法に『これしかねー!』とズガンときた我らがジョブス閣下が、既存の組み込み機器向けの開発や携帯デバイス向けJavaだのBREWだのってものとは一線を分かった上で、開発から集金までの仕掛けをしっぽり準備して、俺様の言いなりになる開発者どもを絶賛大募集中、←今ココ、というわけだ。

[iPhoneにFirefoxが載らない理由--Mozilla新CEOがAppleを批判]

既に自明なのに、みんな何も言わないんだけど、ようやくFirefoxの偉い人が声に出して言ってくれた。
Appleのやっていることは、企業活動として完全に正しい。…少なくとも間違ってはいない。そういうことだ。顧客にとってオープンソースかどうかとか、民主的かどうかとか、そんなのはどうだっていいわけだ。

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追記、ていうかiPhone関連のエントリが増え過ぎるのも痛々しいので、ここに追記していくことにする。

[iPhoneに絶望した!!!]
きっとみんな嘘ばっか書いてるんだよねっ!

[メイン端末で1日iPhoneを使った感想]
あえて踏んでる人

[[CG]なんでもミキサーがやっちゃった]

[filename : 1216006683287.jpg [today:195 / total:1642]]
これだから富豪さんは…

[[ハードウェア]iPhone 3Gはインターネットマシンとして見ても微妙? ガラパゴス・ケータイはやっぱりすごかった]

[はてなブックマーク > nekoraのブックマーク > ぶははは。やっぱApple信者はこうでないと。 の検索結果]

[iPhoneという奇跡]
マイクロソフトがWindowsでもたらした革命の本質は、ハードウェアとアプリケーションをアンバンドルしたことでした。富士通のマシンでしか動かないOASYS、日本電気のハードでしか動かない一太郎の時代から、WindowsというOSが媒介となって、日立のパソコンでも東芝のパソコンでも、一太郎だろうがWordだろうが何でも動くようになったのです。
ご本人は言いたいことが伝われば少しぐらい間違っててもいいや、ってことなんでしょうけど、Windowsの前身であるMS-DOS時代の一太郎などのアプリケーションソフトは、NEC PC-98版のほか、Fujitsu FM-R版と、いわゆるAXマシン(Toshiba J-3100限定だったっけ??)版が提供されていました。Windowsの本質は、DOSが面倒を見てこなかったハードウェアほぼ全てを抽象化することによって、アプリケーション提供者側の、異機種間移植やハードウェアごとの動作検証にかかる負荷を低減したことであり、それに現在まで抵抗を続けているのがAppleなわけです。蛇足ですが、DOSだってコンソールレベルではいわゆる『API互換』だったから、そのレベルしか使わないプログラムならNECじゃなくても、富士通でもToshibaでもIBMでも動きましたし、アプリ側で対応すれば、単一バイナリで98でもFMRでもAXでも動くプログラムも作れました。
かつてアップルがIBMに対して行ったのと構図も規模もそっくりな「テクノロジーの民主化」の革命
??何の事? Appleが経験した『AppleIIでハードウェア仕様をオープンにして一時代を築いたけど、サードに吸われた甘い汁を独り占めしたくて、続くLisaでクローズにして大コケした』という歴史を、その後そのままPC/AT⇒PS/2でトレースしたのはIBMのほうですが。何か、IBMの客をAppleが奪ったようなエピソードがあるんですっけ??
たとえばアニメーションや3Dレイアウトなど、ダイナミックなものでもCSSで宣言的に書けることはなるべく(JavaScriptを使わずに)CSSで書くようにすれば、GPUによる高速化のメリットを享受できるようになっていたり、ウェブアプリ方面でもiPhoneの技術革新への仕込みは抜かりありません。というか、そちらの界隈もアップルがSafariでリードしており、もはや独走状態です。ここまで全方位的に革新的だと、もうぐうの音も出ません。
5億歩譲ってKHTMLへのAppleの貢献が革新的でWWWのUA界隈をリードしていたとして、でもすべてのユーザが未来のほうを向いている訳ではありません。PC向けサイトは小さくて字が読めないし、だいぶ拡大しないとリンク押せないし。コンテンツ提供者側が『携帯サイト』『PCサイト』のほかに『iPhone用サイト』を用意しなきゃいけなくなった、ということです。自分には、Opera(Mobile)のスマートレンダリングのほうがよっぽど革新的でした。

iPhoneをビジネスチャンスにつなげたい、繋げるつもりの人(主に、シアトルとかに移住した日本人のみなさん)が、一般の日本人を煽ってiPhoneスゲーから買え(そして、その上で俺様が作るアプリを買って使いやがれ)と。MicrosoftやDoCoMoとその取り巻きのやってきていたことと本質的に何が違うのか、まったくわからず、もう、ぐうの音も出ません。
自分はエコでロハス(笑)に、Willcomとかの日本のサービスを地産地消することにします。それでも儲けの一部はカーライルさん経由でアメリカに行くからいいですよね。本当にありがとうございました。

[Apple がどうしても中国と相容れない理由]独裁vs.独裁

[iPhone 3Gのホワイトモデルに「ヒビが入った」という悲痛な報告が殺到中]どうせ取りきれてないバリかなんかに応力集中して、って2008年の高級商品としてどうなのよ?…また製造会社に責任を押し付けるんでしょうか、Appleは。

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