2010年3月11日木曜日

IE(4~6)が作った道

[IE6を永眠させるべき10の理由 - ITmedia News]

私の個人的な認識では、IE6がこんなに長く生き延びてしまったことの原因は、IE6には無い。
要するにお前ら全員、顧客にIE6使わせたくないって思ってるのに、『使うなボケ』とは言えなかったチキン野郎どもだ。一旦進んでしまった針を戻すわけに行かなくて、タートルネック短髪オシャレメガネ達はFlashプラグインに活路を見出し、元来IEのVBScript実装に由来していたxmlHttpなんて隠しコマンドをGoogleさんが猛然と活用しだしちゃったりして、事態は混迷を極めた。

IEが3だった時代からずっと王道であったはずのNetscapeは、醜い内紛のようなものの結果として開発主体がMozilla Projectへと移り変わった。その成果物が使い物になるようになるまでに、利用者は『安定版じゃないんだから上書きインストールするな、ブックマークとかそのへんがどーにかなっても、ていうかそもそもフリーソフトなんだから文句言うな』的スタンスの中でかなりのバージョンナンバーを重ねる必要があった。その過程で、いつの間にかNetscape社はどこかに消えてしまった。

Netscapeといえば、メールやIRCやFTPのクライアントも一緒にくっついていたバージョンがあったはずだが、これもいつの間にか消えてなくなってしまった。そういえばよく似たコンセプトのブラウザが地球の北のほうで作られ、日本のキョウトの瀬戸物会社が作った携帯電話で採用されたと言う噂だ。お…おぺ…何だっけ?

Safariってオープンソースのデスクトップ環境としてはそこそこ定評のあるKDEからKHTMLをいただいて、もっともらしくWebKitなんて改称して、MacOSX的なガワをくっつけた奴、というような説明はそのうちWikipediaからも消されるのでしょうか。…え、AppleもK…じゃないWebKitの改善をオープンソースコミュニティに還元してるって?そうですか。良かったですね。
確かにSafariを積んだiPhoneは素晴らしいと思います。単一ベンダによるほぼ単一構成のハードウェア、特にビデオチップに最適化された動作は賞賛に価します。PowerVR搭載という選択はまさに慧眼、System6やそれ以前の時代から、いついかなるときもGUIというものを追求してきたAppleの面目躍如と言ったところでしょうか。…このくらいでいかがでしょうか。
…実際には今日の『ビデオチップ』と言うモノは当初『ウインドウアクセラレータ』であり、それはWindows3.0~3.1の頃のAT互換機向け市場で極めて急速に駆け上がっていった技術であって、Appleのハードウェアに当たり前に載るようになるのはその後だけどな。

Chromeって要するに以下略。ただ開発元のGoogleがMicrosoft並に駆け上がっていったものだから、『Chrome使ってるとGoogleにプライバシー抜かれるぞ』とかガタガタ騒いでいるわけだろ。

この件で、Micorosftに瑕疵があるとすれば、ユーザとしてIE6に比べてどこが良くなったんだかさっぱりわからない、IE7(と8)の素晴らしい仕上がりに他ならない。こればっかりはどうしようもない。ついでにOffice2007もVista以降のエクスプローラも、どうしようもない。でも(お互い様ではあるが)使いもしない人には言われたくない気もする。

Webブラウザとしてのユーザの使い勝手の側面と、内部的なHTML/CSS/JavaScriptの動作効率や解釈の側面とがあるので、なんの話か良くわからなくなってしまった。次期WebブラウザがHTML5対応に収斂するのであれば、本来的には『どれを選んでも一緒』にならなきゃおかしい。でも、それじゃ資本主義がうまく回っていかないので、これからもいろいろな飛び道具が出てくるんだろう。それでいいじゃないですか。

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